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僕達が出したセレクションは 曖昧なOver pains day

テニミュ4th緑山六角見た雑感

これが2.5次元舞台ってやつかあ……。

2023/07/23 立川昼公演を見てきた。テニミュ自体は昔から存在は知ってたし、関東氷帝戦は配信で見たけど、生で見るのは初めて。すごい、みんな、““いる””……!!!って衝撃が凄かった。これが2.5次元……???
takamuramagan.hatenablog.com

全般

見やすい席でよかった

立川はめちゃくちゃ見づらい、やばい、カス、などと2.5次元界隈で悪名高いことは把握してたので、どうなるもんなんだろうと覚悟してたけど、真ん中くらいの段差前ドセン席に入れて良かった。視界不良は一切無かった。客降りはちょっとよくわかんないですね。

席が揺れる

客降りがあるらしいとは聞いていたけど、推しも特にないしとりあえず雰囲気楽しむわ〜って思ってたら、誰がどこに来る以前に地面がめっちゃ揺れてびびった。あれ客降りってこんな揺れるっけ……???客降りイベントの記憶が昔すぎてあやふや。
隣の人が笑う振動が伝わるのはまあ良いとして、逆に自分の揺れが伝わるのは、……ダビデのギャグにウケてるのは許されたいとして、菊丸が3人になるシーンがめちゃくちゃおもろすぎてヒー!!!って笑ってしまってたのも伝わってしまってるんだよなあ……って考えたら申し訳なくなってきた。

手塚の九州行き

大石部長代理が好き放題やるシーン、まじで歌の力で好き放題しまくってて笑った。
原作読んだ印象だと、『手塚無双伝説』作戦は部長・副部長だけで動いてると思ってたけど、3年全員で賑やかしに来てて面白かった。大石も好き放題だけど賑やかしも小道具(乾がグラサン、菊丸が猫耳、タカさんがしゃもじ、不二がお花)持ってやりたい放題だから完全に祭りだった。君たち仲良いね……。やりたい放題やったら手塚は飛行機乗るしな。
あ、謎相性テストはなかった。

緑山戦

今までで一番感情移入できた

対戦前の緑山に声掛けるのが月刊プロテニスの芝さんじゃなくて張り切り大石部長代理で、これはまあ、芝さんとはまた違うウザさだな……と同情した。
中学2年で、夢とか目標とか聞かれても知らんが……ってなる気持ち、まあ分かる。特に季楽はテニスの英才教育受けてて、親や周囲の期待も物心ついた時から感じてただろうな。期待に応えるためのテニス。
いやーこれ、例えば季楽の歳がもっと上だったら、例えば聞き手が井上さんだったら、もしかしたら「外向きの目標」を語ってくれたりしたのかな。本心が空っぽのまま、期待に応えるためだけの体裁を作り上げたりしたのかな……。
とはいえ、ミュージカルは南次郎も泰造プロ*1も出てこないから、2世対決って分かってるのって越前(と青学メンバー?)だけなんじゃないかな?季楽、それなりに真面目そうだから知らなくて良かったかもな……「世界に行ってもそれなりに勝てたんじゃない?」ってパパ自慢してドヤった相手が世界ランク1位目前まで行った伝説のプロテニス選手の息子って知ったら恥ずかしすぎて試合続行できなかったかもしれないし……。逆にそこさえ飲み込めれば、季楽にとって越前は未だかつて無い希望、憧れ、救いになれるかもしれない。
エコでそつないプレイスタイルから一転、勝ちにこだわれるようになったコンソレーション。己を変えさせた越前に対し、季楽が「責任取れ」と歌っていたのがとても印象的だった。より強い選手と出会って皆変わっていく中で、「自分が変わってしまった責任を取れ」という他責的な表現をするキャラ、まだ見たことなかった……。この表現の仕方の違いが、緑山の他校とのスタンスの違いとして際立ってた。
コンソレーション後は大人しく素直になってしまった季楽。結果は青学に報告してくれるし、準決勝は一緒に見ててくれるし、お前めちゃくちゃいい子じゃん!このまま決勝も見ていかない?対戦前後での大石への応対も変わってて対照的だった……いや、態度が違うだけでどっちも「めんどくさ……」だったわ。

跡部の家

これがあの「跡部の家」……!?!?

感慨深いですね。門の奥は天然芝?個人邸宅の門前でだべってる中学生、かわいいね……。
Twitterで「パチ屋の新装開店」って言われててどういうこと……?ってソワソワしてたけど一目見て理解した。リゾート風な綺麗なパチ屋

俺様3:弄られ7の跡部

跡部の俺様度が弱……不憫可愛い度の方が高くない!?自我が若干弱くて周りを気にする跡部。関東大会準々決勝の話で「あれなぁ……」「良かったよなぁ……」って語り合う慈郎・向日・忍足のテンションがライブ後の居酒屋に集まってるオタクみたいで面白かった。

跡部、神尾のこと覚えてくれてて嬉しい

これ原作もじゃなかったっけ?
神尾vs千石の試合もめちゃくちゃアツくて、跡部にも認知されて、神尾が急激に報われる(?)展開。

六角戦

越前とオジイの曲、良い

越前がポンタ買おうとして自販機にお金入れたらオジイにアリタミン買われるくだり。が曲になってる。これ、2人とも、上手い。越前、歌も演技も普通に上手いな〜と思ってたけどまさかここで痛感するとは。先の緑山戦では越前vs季楽曲は越前が貫禄勝ちしてたけど、オジイとの掛け合いは差が全く気にならなかった。
オジイ、3つしかない会話コマンドをランダム出ししてるNPCみたくなってておもろかった。これで面白くできるオジイもクオリティ高いんだよな……。

六角こんな陽キャ軍団だったのか

陽のオーラがやばい。
ユニフォームの印象から、六角はガタイのいい兄ちゃんたちの集団、ってイメージではあったけどそこまで陽キャ全振りとは思ってなかった。てか兄ちゃんたちってよりはみんな可愛かったよ。ちゃんと小児科行けそう。六角曲も何となく湘南乃風っぽい。

オジイを抱えるバネさん

事前にオタクのレポ絵で見ててそんなんなる?って疑問だったけど実際そうだった。オジイを小脇に抱えて下手にハケていったんだが……。客席がザワついてた。
バネさんかっけえ。男前。ボール当てちゃった相手を試合中に心配してくれるんですよ(普通はそう)。優しいね。ダビデのしつけ方が漫画から想像してた姿より優しかった。

不二が不二の所作だった

写真とか関氷映像見てた感じでは、確かに儚い美少年だけど個人的にあまり『不二だな』って納得できてない、腑に落ちてなかった。それが今回羆落とし決めたところで、あ、不二だ!不二がいる……!!って感動した。何が決め手だったんだろう、所作?
実際初めてテニミュを生で見て、キャラが壇上に『いる』って信じさせる要素として、ふとした『所作』ってすごく大事なんだと分かった。不二は所作のしなやかさ?品のある所作がそれっぽく感じさせるのかも。
所作で言えば乾先輩がすげえ『長い手足を持て余すような』動きしてた。乾先輩ってこういう動きするわ。あと海堂が基本ガニ股(構えフォーム以外の普通に立ってる姿勢も)なのも海堂だった。こういう、キャラごとの所作の演じ分け(演出の差別化)がしっかりあると、キャラのリアリティーが出るのかも。

菊丸の分身(物理)

まじでこれ楽しみだった。原作でも爆笑必至なシーンじゃないですか(そうだよな?)。原作では「超高速フットワークにより分身しているように見える」ということになっていたので、こんな超人的な技、一体どう見せてくれるんだろう……!とワクワクしてた。普通に第2・第3の菊丸が出てきた
実際に目の当たりにして、目の前で『キャラが増殖する』って単純に面白い。癖かも。オーズのガタキリバ回とかピカチュウ大増殖とかも面白いもんな。
分身のくだりといえば、「何で真ん中打たないの?」がちゃんとオジイのセリフになってて良かった。やっぱこれ言うのはオジイじゃん……。

やたらイケメンな佐伯、カワイイ樹

ほぼ原作通りにやたらとイケメンな佐伯。ダビバネいっちゃん首藤とかと並ぶと、木更津と共に線細担当かな?葵は線の太細以前に子供。バネさん首藤のアニキっぷりが突出してるからなのか、佐伯ってこう、六角で並んでると普通に年齢相応だな……。
樹は原作だと朴訥な印象だったから、ミュージカルだとどんな仕上がりになるんだろうと思ってたらまさかのカワイイ系……というか不思議系ロリ(概念)って感じだった。プレースタイルとかエピソード一切そんなことないはずなんだけど、なぜだろう……?雰囲気??

葵の煽り性能が思ってたより高い

ゲーム決めて体操始めるのは煽りエモートでは?
……と思ってしまっていたということは、海堂寄りの視点で試合を見てたんだな。原作読んでた時はそこまで気にならなかった。
S3開始時、越前が出ると思わせて海堂が出るところの導入が光堕ち季楽なの、お前めちゃくちゃ越前に夢中じゃねーか!って笑った。原作は朋香ちゃんだったんだね。
葵vs海堂戦、どうしてもアニメで消えた印象が強すぎて、逆に「なぜこの試合は越前でなく海堂なのか」を考えてしまう。普通に考えたら1年部長葵vs激強1年越前、にするもんな。そうせずに海堂を出すことで、今まで表立って描写されなかった『越前(強い年下)への執念』を表現し、越前は空き時間に更に先の脅威(立海)を目撃できる(あの越前がビビる→立海ヤバい、の印象付け)。このタイミングでの立海戦への導入を考えないなら越前を戦わせた方がいいと思う。

海堂の株が上がりまくってしまう

ミュージカルで観るまであまり気にならなかったことが不思議なくらい、中学生が流血試合してるのって見るとすごく狼狽えちゃうもんだね。バンダナに血染め部を仕込んでるのは分かってんだけど、海堂…血…出てる…痛そう…てオロオロしてしまう。
よく考えたら越前vs伊武戦はこのくらいの狼狽感あったので、試合規模のインフレと共に失ってしまっていた感覚だったのかもしれない。
終演後、こんなん見たら海堂の株爆上がりじゃん……!って震えてたけどこれ吊り橋効果か……??勿論そう見入ってしまうほど演技も良かった。あと顔が良い。実家の猫に顔が似てる。

九州の病院

向日(向井)の九州弁がうますぎる

演者さんがネイティブらしい?個人的にネイティブ九州弁を聞くと幸福感に満たされてしまう体質なので、向井くんが喋るだけでファンサ受けてる気分だった。
九州弁頑張ってる芥川一郎さん(千歳千里の喋り聞いてる時の気分になる)、普通に関西弁が貫通してる忍足(しのびあし)さんに絡まれる手塚。逆に演者さんがネイティブの手塚が九州弁じゃないのが面白くなってくる。もっと喋って向井くん。

Sundayじゃねーの、いただきました

「今日は……?」みたいな振られ方からこれが出てきてめちゃくちゃ笑った。本物だ!(本物か?)
後で知ったけど夜公演に許斐先生来てたんなら夜公演にやった方がよかったのでは……??とはいえ、運良く見れて良かったです。

その他(順番忘れた)

手塚の幻覚、出すぎでは

跡部と不二のもとにそれぞれ出てた。まあ、跡部と不二ならしょうがないか……。
不二のもとに出現するのは「試合中も遠方の手塚のこと考えて頑張ってんだなあ」って分かるんだけど、跡部のもとに現れる幻覚手塚はまじで試合本編とは何も関係ないよな……?何だったんだあれ、ファンサービス……??
あと不二と佐伯が裕太の話してるシーンは(原作通りなんだけど)ファンサタイムだと思ってる。イケメンが話し合ってるだけで何かご利益を感じる。ありがてえ。

最後黄ジャージの背中出てきて情緒が終わった

絶対次の対戦を匂わせて終わるって分かってたのに、黄ジャージ見たら一瞬で血が沸いた。これが……所謂『立海の女』ということ……???

まとめ

やっぱり、生で観れて良かった。これに尽きる。
アニメやキャラソンもそうだけど、原作マンガ以外の媒体にメディアミックスされることで、許斐先生以外の演出をされて、今まで見えなかった・気づかなかったキャラの側面に触れることができるのが面白い(もちろん解釈違いが発生するリスクもあるけど)。その観点で今回個人的に輝いていたのは海堂・季楽・首藤。特に海堂、青学レギュラーでずっと見てきてたつもりだったのに、まだこんな魅力に気付けてなかったのか~!という悔しさまである。もっと見たい。もっといろいろ見て、まだ気づけてないキャラの魅力を知りたい。そう思った。

*1:正確には元プロ