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僕達が出したセレクションは 曖昧なOver pains day

なおりく 第二回本公演 『間。』 観た

 1月ぶりの高島平ー!楽しい5日間だった。
↓1月に高島平行ったとき(天竺生地)
takamuramagan.hatenablog.com

あらすじと登場人物

↓公式ツリーみて

各キャラの感想とか

とにかく颯希がイイヤツすぎる

 会社の後輩に欲しい……いや、イイヤツすぎて不安になるので、やめておきます。適応力が高すぎてやや予定調和なレベル。そうじゃないと話が進まないから仕方ないか。
 エンマ様にひと通り媚び売ったあと香純に言う「いい人だったね!」が日に日に味をしめて仕上がってきてたの面白かったな。やたら素材力が高い。LINEスタンプで欲しい。使い道はない
 1月の天竺生地で初めてともろーと接触したときの「なんかすげー、イイヤツだったな……」って印象が、そのまま舞台になった感じ。心がぽかぽかした。
 主演俳優のオタクとしては、いろんな表情が見れてありがたかった。喜怒哀楽だけじゃなくて、話す相手によって変わる声色、ニュアンスに幅があってよかったな〜〜香純と話すときは甘いし、エンマ様にはデキる後輩(?)、父さんには子供の顔で。ありがてえ。ほんとにありがてえ。ありがともろー。
 あとOP。やっぱともろーって踊るとサイコーーーOPの一瞬で血湧いた。ダンスが本当にかっこいい。かっこよさで頭いっぱいになるからいい感じなこと全然言えないんだけど、なんか所作がすごく良いんですよ……。

香純ちゃんめっちゃかわいい

 演技の伸びしろすごかった。物語終盤の颯希と言い合いするシーン、初日とかは困り笑い一辺倒だなーって感じだったけど、段々と怒り悲しむようになってきて、虚勢の笑みとのメリハリがついてた。普段大人な子が本心出してる、っていう説得力があった。
てか大楽はアドリブでボケてきたりまでして成長具合に感動した。

 優しい人が怒ると怖いのは颯希も。
公演中盤から父さんを止める長セリフに勢いがついてきて、そこから更に怒りだけじゃない切実さ・寂しさ・憤りも混ざった、感情の抑揚がついた語りに変わっていっていた。最初はただ必死に抵抗している、自分の正当性を通したい感じだったのが、抑えていた実父への甘えを感じられるようになってきて、すげえ、子供っぽさが出てる……って感動した。
 終盤の颯希のヒートアップに合わせて?父さんも公演後半から怒りの圧上がってた。現世での颯希との絡み見たかったよ〜〜

蓮・鈴華のケンカがまあかわいい

 ずっとかわいい。ポチを問い詰める蓮に鈴華がキレて上手で言い合う場面、シッシッてしたり足ふんづけたり、ケンカのやり方が毎回違って楽しみにしてた。
 鈴華は感情表現振り幅がデカくて可愛かった。特に蓮との仲直りを香純に勧められた時の拗ねた演技。かわいすぎる!!!初日から仕上がってた。
 蓮はずっとキャンキャン鳴いててかわいかったな〜〜表情のメリハリが大きくて、感情の切り替わりが分かりやすい子だったな。だからこそすぐ又兵衛と仲良くなれたのか。
 ケンカの仲直りからのプロポーズが突然すぎて……まっすぐな子というか、単純というか……学生結婚か……ちょっと、眩しすぎますね……。びっくりしたとき鈴華の後ろに隠れがちだった蓮が、プロポーズ後は鈴華の前に立って守ってて、心情の変化が表れてた。

犬ラブコメ始まった

 又兵衛とポチが突然喋りだしてラブコメ始まった。去年、なぜか突然馬が喋って告白する舞台観てたから、今年突然犬が喋って愛を誓う舞台観てもあまり驚かなかった。偶然ってすげー。
 小俣さんやっぱ真顔がおもろい芸ジワる。天竺生地で見たときもそうだったんだよね〜〜。
 『乙女心』まじで全く分からず、私、女じゃなかったのかもしれない……察しろ言われても知らんがな、他人だぞ?立派な大人なんだからきちんと言語化してもらってもよろしくて?
 とはいえ、分かったつもりでいらんアドバイスするのは、それは結論ありきでヒアリングしているからなのでは?どっちもどっちだと思います。素直に話を聞こう。

小閻魔の人間?性を担保するリア・ロア

 スカしナルシスト男→そんなにか?ってずっと思ってたけど、大楽のアドリブの 香純「イケメンってこと?」小閻魔「それは……一理ある」で最後の最後に納得した。うっわマジじゃん
 リアロアの悪口芸が回を増すごとに磨かれてて面白かった、9日ソワレの「足クサいし!」の破壊力やばかったし、周りが便乗して足元チラ……チラ……って見ながら気まずく話してたのがツボだった。後半から、バーカウンター奥にハケてく時の捨てゼリフもあって良かった。
 大楽、リアロア「小閻魔様、イッケメ〜ン!」に満更でもない小閻魔様と、うわ〜顔のリアロアめっちゃ面白かった。それまで散々言われてきた「ナルシスト」「モテない」「チョロい」の説得力半端なかった。やっぱ残念イケメンって最高。

 「アイツって○○だよね〜」みたいに口(セリフ)で性格を言うのは簡単だけど、実際のキャラの言動で説得力あるとキャラのことすげー好きになるし、その分難しいことだよなーとも思う。

颯希と小閻魔そんな似てるか?

 最後まであんまりピンと来なかった。颯希だけには分かる何か?

バーマス副バーマス輝いてたな〜

 観るたびレート上げてた(概念)。同担と会っても「バーマス副バーマス……良いよね……」って話題にしてた。あんなに息ピッタリでケンカばっかりなんてね、好きになっちゃうに決まってんじゃん。
 一旦オチ知ってからバーカウンター定点すると、ちゃんと事情を分かってるリアクションしてるんだよね……香純の話におや?って顔してたり。観てて面白かった。

颯希父も救われるエンドで良かった

 エンマに説教された後の「……ありがとうございます」の感極まった声よかったな〜〜子供たちだけじゃなくて親まで救われてよかったよ。本当に。
 颯希が父親のこと「幸せになるために努力してる」って評価してたの、すげー漠然と肉親のこと信頼してるじゃん……これが無償の愛か?って聞いてたら、終盤の昔話がまさにそう、本当に『幸せになるための努力』の結果だった。

 でも、『幸せ』って自分で定義しないと意味ないし、押しつけるものでもないんだなー。父の寿命を使って香純を生かすことは、颯希の『幸せ』ではなかったわけだし。母から受け継いだ言葉のおかげで、颯希は誰よりも『幸せ』の定義を常に意識的にしてたのかも。
 颯希も小閻魔もあんなに友達、仲間に恵まれて愛されてるのに、ずっと「寂しい」「孤独」って言ってたのも、やっぱ本人の幸せは本人にしか決められないんだな。

エンマ様、だいぶ人情に弱いよな?

 颯希父を閻魔にしたくだりとか……だいたいイメージついちゃうけど、でも回想シーンとして見たかったな〜〜私が回想シーン挿入構成が好きなだけかも。笑
 エンマ様があんなにおちゃらけた……陽気な性格だからこそのあの間のアットホームな雰囲気なのかもしれない。いや、あまりにもおもしろ日替わりコンテンツだった。客にも絡むし、今回は何をしでかすんだ……そして颯希はどこまで乗れるのか……って毎回期待してた。びっくり箱すぎる。
 え、てか今ここまで振り返ってみて、毎回純粋にエンマ様の大暴れにワクワクできてたの、下ネタ方面の不快なネタが一切なかったからかも…………私は絶対NGなので…………すご…………ありがてえ。

まとめ

 毎日観たけど楽しかった!全通こそできなかったけど、理解を深めるために何回も観て、その度に役者さんの演技も馴染んでより良くなっていく、って体験が楽しかった。個人的に胃腸と尻肉がずっと限界だったけどまじであっという間だった。同担さんともいっぱい出会えた!
 いいシーンほど横向き芝居だったからやや席ガチャ要素があったのがな〜〜しょうがないけど!
見たい表情ほど真横向き→誰かとの会話によって表情が動くから→相手の方を向いて喋る→横向き、なのでしゃーない。
 登場人物全員イイヤツ。イイヤツしか出てこない。イイヤツたちが幸せになって、観てる客も幸せな気持ちになる。いいお話だった。
 また高島平ご縁があるといいな〜〜