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【ネタバレなし】映画「 #破門 ふたりのヤクビョーガミ」を見てほしい

この記事の要約を6文字で記すなら「破門はいいぞ」だ。
ここでは映画のネタバレをしないので、これを読んだらぜひ劇場に足を運んでほしい。

映画「破門」、ざっくり言ってしまうと佐々木蔵之介演じる、洗練された血の気の多いヤクザ・桑原と、横山裕演じる、吹けば飛ぶような零細経営コンサル社長のうすのろ三十路・二宮が、騙し取られた大金を巡って東奔西走するバディ映画である。
破門 ふたりのヤクビョーガミ |2017年1月28日(土) 全国公開

「バディじゃない」と主張し続けるバディ

公式サイトのストーリー欄にも桑原と二宮の2人に関して「バディ」と明記されているが、正確には2人はバディではないのである。バディではないがバディなのである。それがまた良いのだ。本人たちはお互いを相棒だなんて思いたくないだろうが(実際、劇中で桑原を二宮の相方扱いする発言に、二宮が否定するほど)、運命のみが彼らをバディたらしめている。

桑原と二宮は互いを「ヤクビョーガミ」と称すほど忌み嫌っているため、一緒に行動していても常に臨戦態勢、涼しい顔して言葉のつぶてを投げあっているのだ。しかしそれが関西弁の妙か、何とも愉快な会話劇を成している。この軽妙なやり取りこそ、この映画の魅力と言っていい。

佐々木蔵之介 × 細身高級スーツ × 銀縁メガネ = 最強

ここから文章の知能指数が一気に下がるのでご勘弁。

私自身紛うことなくエイト担なので少なからず横山裕目的で映画を観に行ってた部分もあるんだけども、とにかく蔵さんの男前具合が予想斜め60°上でとにかく本能的なところでときめく。すごい。
女は危ない男に惹かれるって言うけどさ……その通りですね!!

お金と暴力の香りをムンムンに漂わせたアラフィフ男に1ミリも惹かれないんなら来なくていいけどそれ以外はもれなく観に来い、そして桑原に惚れろ。
私の中のしばかれたい男ナンバー1はもちろん村上信五(自担)で殿堂入りですけど、ナンバー2を挙げるなら桑原さんかもしれない。でもマジで命に関わりそう。

とにかく桑原さんのスーツがいちいち高そうでやばい。美麗。目の保養すぎる。高いスーツって見てわかるもの、私は朝のラッシュ時に東京の霞ヶ関駅日経新聞片手に歩いてるおじさんたちを見て学びました。ちなみにこの他に良いスーツを存分に楽しめる映画としてシン・ゴジラを挙げたい。

横山裕のいいとこ出てる!

どうしても横山裕のキャラクターを知ってしまっているから、本人と演じている役を比較してしまうけども、こういう二宮みたいなぐーたれた薄汚い役、待ってました!いよっ、満を持して!
オタクの根源的欲求としてクズ男役・ヒモ役をやってほしいというのはずっとあったので、それこそまさに満を持して、といった感じ。

会社の事務所での二宮は、基本的に寝る・菓子貪る・ビール(たぶん発泡酒)飲む・タバコふかす・寝る…のローテーション。事務所内の最低限の衛生環境は、社内で事務をこなす二宮の美人のいとこ・悠紀(演:北川景子)によってなんとか保たれている模様。

桑原に逃げろと言われりゃ額面通り一目散に1人で逃げるし、正直かっこいいシーンは数えるほどでは、むしろジャニーズWEST濵田崇裕くんの方が、乱闘シーンなどキマってるシーンが多いのでは…というほど。でも、そんなヘタレ役でも観客のハートをガッツリと掴んでいくのが横山裕。とにかく母性をくすぐってくる。くすぐり倒してくる。でもオタクの母性をくすぐり倒してめろめろにしてくるのが横山裕スタイルだから、この二宮啓之という役に横山裕はぴったりなのである。

ヤクザ映画だけどそんなに怖くないよ

一応ヤクザものだけど、全年齢向けであることからわかる通り、それほど血糊がべちゃべちゃしてるわけではない。そりゃまぁ殴り合いとかはぼんぼんあるけども、「痛快」と表せるレベル。個人的に一番怖かったのはセツオ(演:矢本悠馬)くんの血糊かな…



とにかく一度観てみて欲しい映画「破門 ふたりのヤクビョーガミ」! とりあえず私は原作本を買ってもう一度劇場で映画を観たい。追い破門したい。