ThinkLog

僕達が出したセレクションは 曖昧なOver pains day

女のロマン、初めてのマイPCを自作した

ゲームしたくてWindows機を自作した。


今までのPC環境が完全にMacで、というよりむしろMacで育ったと言っていいほどMacの知識しかほぼない状態だった。父親がいわゆるマカーというやつで、家族共用PCは最初がブラウン管のコロンとしたフォルムのあの伝説のiMac、その次からMac mimiを何度も代替わりさせてここまで来た。
私自身Macで育ったのでMacに対する愛着はそれはまあ大いにある方だと思う。ただしかし世の中には愛情では乗り越えられない壁が多すぎる。それがゲーム、PCゲームだ。世の中Officeを始め今やだいたいのソフトがWin版Mac版両方リリースしていてもゲームは案外そうはいかない。Steamで「Mac対応」のチェックボックスを入れるだけで検索結果がガクンと減る。しかも私がやりたいゲームが主にFPS等の3Dアクションシューティング系なもんだから遊べるものが余計に限られる。ありがたくMac対応していてもBorderlandsMac版のみ日本語非対応(検索では日本語対応って出てたからうっかり騙されたぞ!ショックがデカい)、L4D2Portalは日本語対応しているものの日本語フォントの左半分しか表示されない(これはMac版のみのバグ)とかまあそういう…。あといわゆるネトゲは当たり前のようにMac非対応。
職場でDead by Daylightを一緒にやろうという話が持ち上がった際、Mac非対応でできないんですよ〜と話したら「ゲーミングPC買っちゃえば?」と唆されてアドバイスされて、確かに今までMac非対応で諦めてた他のゲームもいろいろやってみたいなぁなんてふっと夢を思い描いてしまったのが今回の事の始まりである。

リサーチ

現行の3Dアクションシューティングゲームをそれなりな快適性で走らせられるスペックのゲーミングPCを検索するとまあ切り詰めても最低8万円台から。覚悟はしていたがまあ安い買い物ではない、むしろ値切ってもろくなことがないことくらいは承知の上だ。
ゲーミングPCについて調べていくうちにゲーミングPCは自作する人が比較的多いらしい、と知る。それなりにスペックが要求されるためパーツから自分でこだわりたい、あるいは自分で組んだ方が(若干)安上がりであるとか…。
なるほど自作。今まで興味がないわけではなかったがいかんせんMacで育ったので自分には無縁だと思っていた(Macは原則Apple製ハードにしかOSをインストールできない、フタを開けた時点で保証対象外レベルの厳しさ)。……なるほど、今回初めて自分用のWin機を買うわけだが、もしかして自作というのもWindowsならではなのでは…!? と気づいてしまった。そうか、せっかく初めてWin機を買うなら、せっかくハイスペックなPCを買うなら、かねてから興味があった自作にチャレンジしてみるのもアリだな…!?と思ったのだ。

秋葉原

そうとなったら餅は餅屋だ。夜勤明けてネカフェでちょっとのんびりしてから秋葉原に行った。向かったのはTSUKUMO eX.さん。
f:id:Takamura_Magan:20180424105956j:plain
6Fにパーツ一式相談・見積もりコーナーがあるので直行。カウンターの店員さんにゲーミングPCを作ってみたい旨と共に、自作初心者であること、スペック目安のためのやりたいゲームタイトル(今回はDead by Daylight、Fortnite、Farcry5など)と予算(15万程度)を伝える。自作初心者で最初っから危ない橋は渡りたくなかったので予算は余裕をもって用意した。最初いいもの揃えておいて後からいろいろ替えたりいじったりするときに節約は考えよう、みたいなまあ形から入るタイプなもんで!
初っ端に初自作であることを伝えていたからか店員さんがめちゃめちゃ優しくて本当にありがたかった…!一応自作してみようと決めた時点で予備知識としてどんなパーツを組むのかという大まかな流れはリサーチしていたが、お店で実際いろいろ商品並べてこっちの製品ははここがこうなっている、その製品はここがいい、と細やかにひとつひとつ説明してくださったのがとても面白かった。
一言にPC組む!って言っても箱のサイズから中に詰め込むものからもう選択肢が無限大!!超わくわくする!!すごい!!ビルの1FでオーダーPC(BTO)も販売していたから、予算提示してある程度見積もりしてみて、同等スペックでBTOのが安上がりなら別にBTOでもいいかな~くらいのモチベーションで挑んだはずなのに説明されているうちにもう完全に自作しなければという方向性に持っていかれてしまった。セールストークが上手い!というか私が単純すぎる!
各パーツの組み合わせなどなど店員さんがノリノリで組んでくださった。こういうのがやりたいんですよ~とかそこは特にこだわりないですね~とかとか要望出していくとどんどん決まっていくのでもう目の前でするすると進んでいく感じがすごかった。すごい、秋葉原の店員さんはプロだ…!そこを期待してわざわざ秋葉原まで足を運んだというのもあるのだが。自身のふわふわっとしたイメージが具体的なプランになっていく段階というのがとても楽しかった。やっぱりイメージを具現化するお仕事はすごいなあ…。

キーボード・マウス購入

そうこうしてPCパーツ一式を選んでもらい、あとキーボードとマウスも購入した。ディスプレイは今Mac miniに繋いでいるもののHDMIが2ポートあるため入力切替させて対応できるとして、キーボードとマウスはMac用しか持っていないため新規購入の必要があった。
購入したキーボードはbitFerrousのBFKB92UP2という小型ゲーミングキーボード、マウスはLogicoolのm500t。マウスはゲーミングマウスではないが、高速スクロールに心惹かれたのとサムボタン2つに慣れてみてから多ボタンマウスに挑戦してみたいと考えたため。あと自分専用マウスならばせっかくなら手にフィットするでかいやつにしてみたかったという野望もある。今このエントリは購入して2週間ほど経過してから書いているが未だにサムボタンを使いこなせているとは言えない。ゲーム内では近接攻撃とリロードに割り振っているため非常に便利なのだがWebブラウザ閲覧時とか完全に忘れてるもんな!でもフィット感は本当に申し分ない。最初こそマウスに手全体を任せることに多少不安感というか不慣れな感じがあったが今や私の手をきちんと受け止めてくれる最高の相棒レベルになっている。そもそも手を全部マウスに乗せられるくらいでかいマウスを持ったのが初めてかもしれない。レディース手袋が絶対にフィットしない手のデカさが正直ちょっぴりコンプレックスなのでそれを受け止めてくれるのは本当に胸がときめく。惚れる。いやそれはどうでもいいわ。
キーボードは、私はキーボードは押し込みが深いほうが好きなのできちんとキーに厚みがあるものを選んだ。厚みがあるほうがガチャガチャうるさいのは分かっているんだが私自身がブラインドタッチを習得したころに慣れ親しんでいたのがこのキーが厚めなキーボードだったためどうしてもこっちの方が落ち着く。きちんと押した感が欲しいタイプだ。また文章入力での便利さとゲーミングでの便利さは異なるようだがどちらも行いたかったため両方に対応しているタイプである必要があった。実際今こうして文章入力してるし!
マウスキーボードどちらも有線なのはMac用の無線マウスキーボードでの電池替えにうんざりしていたからである。それだったらもう有線でいいわ!有線のが値段若干安いし!まあ配線の煩わしさを取るか電池替えの煩わしさを取るかだよな。

いざ組み立て

購入したパーツとケースは自宅へ宅配便で送ってもらって、さあ本番の組み立てだ。購入時に組み立てマニュアルのリーフレットを封入してもらったのでそれを参考に組み立てていく。
今回は店舗の有料オプションのCPU取り付けをお願いしておいた。CPUをマザーボードに取り付ける作業を店舗に代行してもらうというシステムだ。PCの心臓であるCPUは取り付ける際マザーボード側のソケットのピンが折れやすく、PC組み立てで最も難しく慎重さを必要とする作業である。自作が初めてであることを考慮して今回はパーツの初期動作確認オプションとともにCPUをマザーボードに取り付けるオプションも付けた。各1,000円で購入時つけることができる。

PCケースの調整

まずはPCケースの付属ファンを移動させる。購入したのはFractal DesignのDefine C Black。購入時、最初の希望としてBlu-rayドライブが付けられる(5インチベイ搭載)ことを希望したのだが、最近のケースは5インチベイがないものが主流…というよりそこを切り捨てた方が選択肢が広がる…ということで、すでにUSB接続のBlu-rayドライブを所持しているため5インチベイレスで奥行が控えめなDefine C Blackとなった。Mac mini然り世の中光学ドライブレスが主流となりつつあるのに私がジャニオタであり続ける限りCDとDVDとBlu-rayは読み込めなければ非常に困るのである。
さてこのケース、デフォルトでファンが背部と前部に一つずつ、計二つ備え付けられているのだが、今回ゲーミングPCとしての使用ということでファンを1つ買い足した(というか店員さんの勧めで足された)。その買い足した分を背部に設置するため、背部にある備え付けのファンを前部に移動させた。
ケースの下部にHDD/SSD用の3.5インチベイ収納箇所があるため、既に前部にあるファンを前面上部に配置し、背部から移動させるファンを下部冷却用にした。その際、デフォルトだと3.5インチベイ収納部がケース前部と接していて、その間にファンを設置することは不可能かと思っていたのだが、3.5インチベイ収納部が後方にずらすことができることを発見してめちゃくちゃびっくりした。あ~なるほどこれをずらすと3.5インチベイ収納部の前にもファンを突っ込むことができるわけだな!?なんだこれすごい…!!初めての自作PC、まずこのケースのカスタム性の高さに感動したのである。いや、これ、やばい、痒い所に手が届きすぎじゃねえ…!?!?今までカラーボックスの棚の高さの融通の微妙な利かなさにイラついてばかりだった人間からするともう柔軟な対応すぎて本当に感動した…。こ、こんなん自由自在やんけ…!!!いやこれが自作PCってやつなのか!!!なんだこれやり放題じゃん!?!?やっべえ……超楽しい…!!!
まあこの後自力で外したネジがはめられない謎現象に見舞われたりもしたが(単純に私が非力なんだと思う)、無事前方と後方にファン設置完了。計3つケースにファンが付随していることとなる。ケースの解説記事曰くケース上部に3つつける、なんてやり方もアリらしい。マジで何でもアリじゃねーか……可能性は無限大…!?
www.gdm.or.jp

電源装置、メモリ、CPUクーラー設置

PCケース本体に設置するものを一通り仕上げてしまおうと思い電源装置をケースに取り付ける。そしてようやくマザーボード開封!まずはマザーボードにメモリを取り付ける。取り付けるのは8GBメモリ×2で計16GB。PCゲームの推奨スペックが大抵8GBなのでそれ以外にウェブブラウザだのボイチャソフトだのを走らせようとするならまあこれくらい必要だろうな。PCを自作しようと決めた時点でいくつかハウツー記事?を読んでいたため、「メモリには向きがある」という情報を得ていたので実物とご対面して納得。ほんとだ~!メモリ差し込みに関しては、差し込んだ後にバイト先のPC詳しい人に「カチッと音するまで挿さなきゃダメだよ」って念を押されたので、帰宅後もう少し勇気を出して思い切り押し込んでみたらきちんとカチッと音がした…まじか…繊細な作業としても想像してたよりも力込めないとダメなんだなと感じた。もっとグッといっていいんだな…偶然?ながらも適切なアドバイスを下さってありがとうございます…!押し込んでなかったらエラー出てたんだろうなと思うと…。
そしてCPUクーラー設置。購入したのはScytheの虎徹 MarkII。マークツー…!ってレジで3度見したやつ。マークツー…。いや見た目はごっついやつでした。パーツに同封してもらったマニュアルにはCPU同封の純正を組むことを指定されていたのでちょっと戸惑った。後から調べたらゲーミング用途なら純正では足りないらしい。なるほど…確かに純正のものより圧倒的にごっつい見た目だったので納得した。CPUクーラー設置する際CPUに直でグリス付けちゃっていいの!?ってちょっとドキドキした…ムラなく付けろとのことだったのでベッタベタに塗ったくってやりました。静音性を追求するなら水冷性らしいぞ!(たぶん高い)

マザーボード、グラフィックボード設置

さてそしてマザーボードをケースに取り付け。ケースに取り付けたあとケースのケーブル(電源ボタンのケーブルなど)や電源装置からのケーブルをマザーボードの端子に接続。ここをこう這わせた方が無駄がない?とかここはこう通した方がスマートだな!とか工夫…とまではいかなくてもいろいろ考えるのがとても楽しかった。だいたいここ通したいな~ってところにケーブル通す用の穴空いてるし!本当に痒い所に手が届く!あとだいたいどこにどれを接続するかはマザーボードのマニュアルと端子の口を見ればだいたい分かるということがよく分かった。もちろん過信はいけないけど!
次にゲーミングPCなら必須なグラフィックボードを設置。設置するのはELSA GeForce GTX 1060 6GB S.A.C R2。先にいくつもファンを設置していたのにグラボ本体にもファンがついててまずびっくりした。なるほどつまりそれくらいしっかり冷やさなきゃいけないやつなんだな…!というかさすがでっかい。これ確かにケースを小さめなものにしてたら入らなかったかも。

SSD設置

それからSSDを設置。ケース下部に3.5インチベイを設置できる引き出しのような部分が2つあり、HDD収納用であるがHDDよりも二回りほど小さいSSDも固定できるビス穴が空いているためここに500GBのSSDを装着した。元々このケースの売りとしてこの3.5インチベイ×2と別に、マザーボードの裏側にSSDを3枚貼り付けることができる点(装着イメージがまさに「貼り付ける」と表現したくなる状態である。非常にスマート)があるのだが、今回HDDを設置せずこの部分が空いてしまうため、せっかく引き出し部分が設置に便利ならここにつけてしまおう、と決めた。
今回自作しようと決めて、ゲーム以外にやりたいと思ったものの一つに「テレビ視聴」があった。ジャニオタである以上テレビとはやはり縁は切れないもので、PCでテレビが見れて、さらに録画できてしまったらわざわざテレビの前に移動せずに済み非常に快適なのでは!?と思ったのだ。ただしかし現在の住環境でPCを置いている部屋にテレビ線を引くことが困難なので、近いうちに引っ越しを検討していることも考慮し、環境が整ってからテレビチューナーを買い足そうと考えた。チューナーを設置する際にどうせ中を開けるならその時に大容量HDDを買い足す方がよいだろうと思い、今回は500GBのSSDに留めた。ゲームもいくつも買っていけば結構な容量になってくるだろうが、きっとSSDがいっぱいになるまでには引っ越してチューナーとHDDを付け足しているだろう。そこを将来の環境変化にも柔軟に対応できる点は自作PCの素晴らしいところだなと思った。まあBTOでもチューナー足すくらいなら大丈夫ですよ!って言われたけど。

WindowsOSのインストール

さてここまで来てようやく装着するものは一通り着けてしまった。本当はCPUクーラーを設置する前くらいで一旦起動テストすべきらしいんだけど店舗の方で初期動作テストしてもらってるからいっかな~!と省いてしまった。いやここでの動作テストはむしろ自分でちゃんと接続できてるかどうかのテストだからなむしろ!?今回は結果的にうまく動いたからいいけど本当はあんまり省くべきじゃないんだろうなあとここは少し反省。
一旦ケースのフタを閉めてしまい、本体と電源、モニターとキーボードマウスをそれぞれ接続し、いざ電源オン!!OSインストール前にマザーボードと各パーツが接続されているか確認する。そしてUSBで光学ドライブを接続し、Windowsをインストール。
f:id:Takamura_Magan:20180428224323j:plain
それまでOSがインストールされていないPCというものを考えたことがなかったからすごく新鮮だった。今までOSをインストールなんてMacOSをアップデートしたらAppStoreがうんともすんとも言わなくなってキレてセーフモードでOS再インストールしたくらいだわ…!ってやったことあんじゃねーか。あ~今考えたらMacのOSを9から10にするときとか(ブラウン管iMacを使っていた頃OS10を導入した。確か導入してすぐくらいにブラウン管がイカれて使えなくなった)父親が勝手に導入してたのをどうやってたかとかちゃんと見とけばよかったな~。まあその頃自分の歳が歳だったから仕方なかったかあと諦めるしかないけど。今考えたらあのときすごい革命だったなあ。デスクトップとかめちゃくちゃ変わってたもんな…。とか過去に思いを馳せているうちにインストール完了。

f:id:Takamura_Magan:20180428225350j:plain

すげー!!!Windowsだ!!!!!

すごい、私の机の上にWindowsがある…!あまりにも感動してツイートした上に母親にメールした。自分できちんと組んで動作したという感動もあるが、まず自分の机の上のモニターにWindowsが表示されていることにまず感動した。すごい、窓だ…!窓じゃん…!!!
その後Windowsでマウスやキーボード、Wi-Fiの設定をしてセッティングが終了した。

まとめ

この記事を書いてる途中に本屋で「初めての自作PC」みたいなハウツー本を発見して、もしかしてこういう本を読んでからお店に向かった方がよかったのか!?!?と今更気づいた。組み終わってから本読んだらあれもこれもわかる!っていう「進研ゼミで見た!」現象がすごかったけど。
でも「PCを自作した」というひとつの形を叶えることで、自分の中でそれなりな自信を持つことができるようになったと思う。あと今回ひとつの形として組み終えたけど、今後テレビチューナーも含めいろいろいじれると考えると本当にわくわくする!