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僕達が出したセレクションは 曖昧なOver pains day

【ネタバレ】ベースボールファイターズを観た

ネタバレします。

面白かったです。
始まる前はあれこれと心配や不安(※後述)もあったんですけども、それでも5,000円と交通費出して夜勤明けの体を引きずって観に行く価値はあったと思います。

私が行ったのは6月29日3部。
キャストはほぼ知らないような状態で行きました。そこはあまり気にならなかったかな。この前MeseMoa.を知ったから、それをきっかけに色んな男の子を見れるならお得かな〜くらいの軽いモチベーションで。一応観劇前に把握してたキャストは、フォーゲルさんと野崎弁当さんと、あとなのっくす。さんをFINEBOYSのモデルで見たことあるくらいか。

お話が良かったんですよ。
ズルに対して正々堂々立ち向かうお話。そのズルもギャグ漫画ぽくて、いちいちハァー!?ってムカつくような。
諸悪の根源はもちろん風魔だけど、流星との幼なじみエピ聞いちゃったらただの可愛い子にしか見えない。ズルい。
というか風魔と流星が小学生時代からのライバル(風魔が一方的に勝負を挑んでいただけかもしれない)で、流星と友紀也にはそれぞれ小学生時代のあだ名がある、ってことはこの3人は幼なじみだったのか…?

イケメンバカことミヤビくんが入部したきっかけを語るシーンが意外と印象に残っている。ファン?を子猫ちゃんって呼ぶ人、手越祐也大泉洋しか見たことないよ…。

コメディ舞台にガチツッコミなんて無粋なのは承知だけど、敵キャッチャー星のキャラがとても気になったんですよ。引っかかるってことじゃなくて、もっと作中で描かれるべきだったんじゃないのかって。
まず、あの敵将風魔に従いつつも、グラサン御山みたいに積極的に媚び?てる感じでもないし。烏丸高校のバッテリーがすごく興味深い。もっと2人の関係が描かれて欲しかったです。
カプセルを開けてチームメイトが悶絶するシーンで、風魔と星だけ苦しんでないところがとても気になってる。予定調和とかガン無視して、え、仕込む側の風魔にとって星は他のチームメイトとは扱いが違うの…?とか、星、実は風魔を止めたかったんじゃないか?とか、いろいろ考えてしまう…てか星と風魔て星飛雄馬かよ。
少なくともズル作戦の要と言ってもいい、あの般若のプロテクターを身につける星は、作戦上風魔にとって重要なポジションだったのかな。それとも、星自体、風魔の特別な“バッテリー”だったのか。それとも、星の存在すらも“替えがいくらでもいる”存在なのか。ううん気になる。気になりすぎる。

役者の方々も、演技経験が浅い子もいるとのことで、確かに声の張り方が気になる感じの子もいたり。声量が足りなくて気になるというより、喉に負担かかってそうだなーっていう声の張り方で気になったり。
声量以外にも声の張り方の上手下手、あと通りやすい声質とかいろいろ要素はあるとは思いますけども、特に声質で得してるのかなって感じがしたのは友紀也と風魔。友紀也は野崎弁当さん、風魔はダブルキャストだけど私が行った回は東條鞘さん。野崎弁当さん、声色的にそんなに意識して張ってる感じはしないのにちゃんとスッと通ってるからこれは声質の問題なのかなって。
逆もあって、声質的に通りにくい人もいたり、ね。
声に関しては、ミヤビ役のなのっくす。さんがきちんと台詞が聞き取れるような声で良かった。役のキャラがキャラだからか、好印象でした。
聞き取りやすさでは、台詞で魅せる部分が多いお医者さんの台詞がもっとゆっくりだったらな…と感じました。所々、聞き取れなくもないけどちょっと走ってるな…というところもありました。あと、ゆっくり喋った方が圧倒的にエラそうな感じが増すのでより医者っぽくなりそう。

敵将役は演じるにはかなりエネルギー必要だろうなぁ。舞台に上がってる時間は主役の流星よりは少なくても、キャラクターを維持する上でのエネルギーというか…。あとエネルギーいりそうなのはよろず訛りの丈二。日本全国津々浦々の訛りを網羅してるのに名前はジョージかよ!?ってこっそり突っ込んでました。

友紀也が進学のために離れた野球に再び戻るシーン、学ランのズボンの両サイドが開いて早着替えできるようになっているのを見て、つい「これは…ジャニーズパンツ…!!」と反応してしまいました。あれの両脇がファスナーじゃなくて面ファスナーだとジャニーズパンツ。ジャニーズが特許取ってるらしい。
友紀也が学ランをキャストオフする時に「変身!!」と言っていたので、やっぱり野崎弁当さん変身する方の人間じゃないですか。

やはり2つの学校が戦う筋書きなので、審判いるけど空気なのかな…と思っていたらいやいや全然。序盤烏丸に甘い判定で何コイツ!と思ってたら、中盤櫻田に甘くなりだした途端烏丸に呼び出されてて、あぁ、審判もちゃんと人として描かれているんだ…と嬉しくなりました。
顧問の先生があまりにも先生すぎて、役者さんのTwitterに1993年生まれって書いてあって二度見しました…いや…えぇマジ…??あと星役の人も普段の写真と違いすぎてTwitter二度見しました。役者さんすごい…!!

流星、主人公なだけあって、確かに台詞だけじゃなくてそれ以外にも動きとかも多くて頑張ってるよなぁと見てました。終盤ずっとボール投げてるし。あと滑らかすぎる土下寝が面白かったです。謎筋力。
流星の野球に対する情熱で、なんとか頭数揃えてここまで来てるんだな〜と思いつつ、もう少し流星の熱血さが伝わるシーン、演出があった方がより満足度が高かったです。
全体の筋書きについて、やはり回想シーンが冗長すぎる感じを受けました。病院でのシーンとか。


面白かった舞台だったんですけども、暗転するまでのいろいろな心配とかが多かったので、トータルで「思ってたより面白いじゃん」という感想になってしまったのが何より残念でした。
Twitterでの制作発表からのチケット発売の早さ、チケット発売される直前にHPができたり、全キャストとキャスト以外の情報(脚本家や主催など)の発表が遅めだったり、公式Twitterの序盤の口調がアレだったり、ちょっと、香ばしいな、と感じる私がいました。公式Twitterの口調、つい某赤坂テレビのアイドルと芸人が戦うバラエティ特番のアカウントを勝手に思い出してウッとなったり…。
とにかく、チケットを予約する時の不安感が凄かった。キャストの名前しか出ていない以上、キャストの腕を信じてチケット取るしかないけど、正直言って作品の出来は役者5割スタッフ5割ですし。


まぁいいんですけどね!よくないけど!!
若干香ばしいからこそ足を運んだ部分もありますし。
ただ、面白いお話だったからこそ、マイナスイメージからのスタートで観始めてしまったことがもったいなかったです。
あとこれこそ本当にどうでもいいことかもだけど、客電消えて舞台が暗転しても喋り声が止まない客席を初めて体験した。あれ、ここ映画館だっけ……。